[記事447] 伝え方

クライアントさんとの会話の1コマ。

と言っても
守秘義務があり、内容の公開はできないので
これを読んだ人の参考程度に
当たり障りのない範囲で書くことにする。

相談される人の中には
言いたいことがあっても我慢する人がいる。

これを言ったら
迷惑をかけるんじゃないか、とか
嫌われるんじゃないか、という考えがチラついて
言い出せないでいるからだ。

クライアントさんの話はこうだった。

以前から相手に対して
「こうしてほしい」と思うことがあっても
それを言って関係にヒビが入るぐらいなら
言わない方がいいと思い
ずっと黙っていた。

口喧嘩をする度に、言ってやろうかと思ったが
険悪になるのがイヤなので、こちらから折れた。

そんな生活を一年以上も続けていたら
ある日突然、些細なことをきっかけに
我慢の限界がきた。

気づいたら「あの時○○だった」
「この時は△△だった」と
不満が次々と出てきて
最後は、酷い言葉でののしっていた。

固まった相手の表情を見て
自分が酷く傷つけたことを知った。

なんであんなこと言ったのだろう。

傷つけるつもりはなかったのに
不満があんなに
自分の中から出てくるなんて。

ショックだったし
どう弁解したらいいかもわからなかった。

その後どうなったかは
正直はっきり思い出せないけど
意外にも、相手から「自分が悪かった」と
言ってもらえて、ホッとしたのを覚えている。

***

実は、これに似た経験を私もしたことがある。

ひょっとして、あなたもあるのでは?

相手との関係を大切にしたい時
自分をどこまで出せばいいのか、悩むことがある。

付き合って、まだ日の浅い間はとくに
これを言ったら、どう思われるか
考えてから言葉を選ぶようにする。

言いたいことを呑み込むうちに
定量を超えると
収まりきらずに爆発するのだ。

そんな時ほど
相手を責める言い方になる。

このクライアントさんは
相手が理解を示してくれて良かったけど、
いつもうまく行くとは限らない。

相手は、昔のことを蒸し返されたり
責められたりする理由がよくわからなくて
目の前から逃げ出すかもしれないのだ。

だから、
言いたいことがあるなら
溜め込んで感情的になる前に
小出しにした方がいい。

それが、こちらの身勝手な要求と思わずに
いい関係を続けるための
必要なリクエスだと思えば。

長い目で見て、それがうまく行く方法だから。

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