[記事64] 睡眠と腸内環境
眠りを誘うホルモンがメラトニンで
その前段階がセロトニンです。
では、セロトニンは主にどこで作られていると
思いますか?
普通は脳内だと思いますよね。
ところが、答えは消化管。
それも、腸粘膜の腸クロム親和性細胞によって
セロトニンの95%が生成されているのです。
そこで腸の蠕動運動を活発にする働きもしています。
セロトニンは夜にメラトニンに変わります。
脳内では松果体でメラトニンを分泌しますが、
腸内から分泌される量は、実にそれの400倍です。
このことからもわかるように、
腸には約1億個の神経細胞があり
「第2の脳」とも呼ばれています。
腸と眠りに関する実験がUCLA(カリフォルニア工科大学)で行われました。
時差ボケが
腸内環境に影響するかどうかを調べる実験です。
10時間のフライトを挟んで
フライトの前と後で便の検査をし、
腸内細菌がどのように変わるかを調べてみました。
すると、
フライト前は腸内細菌はごく正常だったのに、
フライト後には腸内毒素がかなり検出されることがわかりました。
具体的には、肥満・糖尿病に多くみられる
細菌の増加が見られたのです。
このことから、
体内時計の乱れは、
腸内細菌に悪影響を与えることがわかります。
腸内細菌群(腸内フローラ)は腸内神経と
絶えず情報交換をしているので、
睡眠のリズムが乱れると、
腸内環境まで変わってしまうのですね。
腸内を美しく
健康でいるためには、
やはり質のいい睡眠が不可欠ということです^_–☆
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